Music by KAYO KONISHI & YUKIO KONDO (MOKA☆)
<映画紹介>
監督:中島 良 脚本:岡本貴也
2011年 9月17日より全国ロードショーされた『スイッチを押すとき』は、ベストセラー作家・山田悠介(文芸社/角川文庫刊)による、観る者に生きる意味を突きつける衝撃作。
当局から派遣された謎めいた看守(小出恵介)の登場により、自殺装置のスイッチを持たされた被験者達ひとりひとりが、渾身の選択をしていくストーリー。
“人は絶望の中で死ぬんじゃないんだ。希望を失ったときに、何かを諦めるんだ”・・そんなセリフが、リアリティをもって響いてくるこの作品に対し、
「自分を殺すこととは?苦しみの中で生きていくためには?」など、登場人物たちと同じようにもがいたり光を見出したり、自問自答しながらMOKA☆が創った音楽集。
せつなかったり刺激的だったり様々な音楽アプローチで、生と死を奏でています
1.SWITCH – silence
映画はこの曲とともに幕を開ける。静けさの中に不穏に響く淡々としたループ、無感情な木管系のフレーズ、交錯する感情的なヴァイオリンの旋律が何かを予感させる。
2.脱出
今いる場所からの脱走。その行動力と緊迫感をピアノの独奏で表現しました。
3.幸福の終わり
残酷ながらも、ひとつになった心。ひとときの幸福に訪れるピリオドを、コーラスのみで表現しました。
4.あと少し生きてみない?
この映画のクライマックスシーンのひとつ。海を目の前に、洋平の使命を知り呆然とする真沙美。砂浜にひざまずく洋平。
そんなふたりの心の変化と叫びを、そして、繋がりはじめた感情、生きる意思をストリングス、ピアノ、ハープで叙情的に6分間のサウンドで表現しました。
5.使者
ピアノ独奏曲。閉ざされた世界にはいってきた洋平。その屈託のない笑顔にとまどう、施設の仲間たちの情景。
6.破けた心
愛子の感情が破綻していく様子を、不安げなシンセとストリングスで展開していきます
7.安らぎの中で
永遠の幸せを願う切なさを、スローに優しく奏でます。
8.優しさの正体
仮面の下に隠された事実、それを知ってしまった側の動揺、知られた側の開き直り。揺れ動く心理を表すピアノの響き
9.告白
洋平の吐き出す本音。激情の波をヴォイオリンソロ(演奏・篠崎正嗣氏)で本能的に表現しました。
10.失った希望
突然奪われた普通の幸せを、いつか取り戻すことを支えに生きて来た。
その心の隙に入り込むもの、それにより揺れ動く心をピアノとチェロの二重奏で。
11.SWITCH – hard rain
急に次々と起こる悲劇的な事態。希望を失いスイッチを押してしまった者に、降り注ぐ雨。
12.帰宅
母と息子が一緒にご飯を食べる日常風景。ずっと忘れていた普通の幸せ、やわらかいメロディ。
13.逃げる
追跡されている不安を、ミステリアスなシンセの静かな空気感で。
14.遊園地
ひととき解放されて、遊園地で子供のようにはしゃぐふたり。
15.壁の落書き
親が子を想い綴った手紙のやさしさを表す、アコスティックギターの音色。
16.それぞれの虚空
そこにいる誰もが個々に問題を抱え、呆然としている。葛藤している洋平、生きる気力をなくしていく真沙美。
それぞれの複雑な心の動き、変化を、ストリングスパッド、ヴォイス、ピアノで神秘的に表現しました。
17.ひとときの休息
出会った人のやさしさに癒され、人間らしい安らぎを感じる時間。
18.暴走
自己保身のため暴走する亮太の、緊迫した狂気。
19.外の世界
閉ざされた施設から抜け出すことに成功し、すこしずつ落ち着きを取り戻していく様子。
20.閉ざされた扉
重く閉ざされた扉の向こうへ、ただそれだけを願い疾走する。
21.資料室
資料室で秘密を探る洋平、一方、孤独に耐えながらも心のよりどころを忍ばせつつ、独房で生きている入所者たち。ミステリアスなミストで、事件の前の静けさを表現しています。
22.どこへいこうか
不安を忘れようと逃避を楽しむかのように、ぐっと心の距離を縮める洋平と真沙美。
23.スイッチを押すとき
別々の独房でのばす手と手、つながる心と心。
ストリングス、コーラス、ピアノで二人を包み込み、幸せの光が射し込む。
- 発売日
- Sep, 2011
- 収録時間
- 51'19" (23 tracks )
- 品番
- PG-1130
- 価格
- ¥2,000 (税抜)/¥2,200 (税込)
- 販売元
- PAKCHYS Inc.